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外国人ドライバーによるレンタカーの事故

外国人ドライバーによる事故の件数は日本人の3倍以上という現実

海外から来日する観光客が増えていることもあり、外国人によるレンタカーの事故が増加しています。
事故の件数は日本人の3倍以上にのぼっており、利用者の数を考えれば非常に高い事故率となっているのです。
これは単に外国人ドライバーが事故を起こしやすいという問題だけでなく、われわれが外国人ドライバーによる事故の被害に遭わないよう注意しなければならないことも意味しています。

外国人ドライバーによる事故が多い最大の理由として挙げられるのが、交通ルールの違いです。
例えば、イギリスを除く欧米では自動車は日本とは逆の右側通行です。
直線を走行する際にはそれほど問題にはなりませんが、曲がり角をカーブする時にこのルールの違いが原因で衝突などの事故を起こしてしまうのです。

また、外国人ドライバーによる事故のおよそ4分の1は一時停止違反で占められていると言われています。
例えば、信号がない交差点で一時停止を怠るケース、優先道路がよく分からずに間違って侵入してしまうケースが多いようです。

もうひとつ気になるデータとして、外国人ドライバーの事故はレンタカーに乗っているときに多くなるというものが挙げられます。
要するに、短期間日本に滞在している間に車を運転士ている外国人が事故を起こしやすい、つまり日本の交通ルールをよくわからないまま運転しているために事故のリスクを抱えてしまっているわけです。

何が問題なのか?

こうした外国人ドライバーによる事故には、いくつかの問題点が見られます。
まず交通ルールの違いが原因になっていることが多く、ドライバーの不注意や非常識な運転による事故は少ないということです。
本人はちゃんと運転しているにもかかわらず、ちょっとした間違いや認識不足が事故をもたらしてしまうことが多いのです。

これは、傍から見ているときちんと運転しているように見える車が、カーブや交差点にさしかかった途端に危険な運転をする可能性がある、ということです。
車同士の事故だけでなく、歩行者が巻き込まれる事故のリスクを考えても大きな問題点となるでしょう。

それから、やはりレンタカーを利用する外国人の多くは観光目的であり、それも公共の交通機関での移動が難しい北海道や沖縄での利用が非常に多くなっています。
2018年のデータになりますが、外国人観光客によるレンタカーの事故の約8割が北海道と沖縄に集中しているという結果もあります。
特定の地域に事故が集中していることを意味するため、その地域の人たちはより注意が必要ということになります。

そしてもうひとつ、「外国人ドライバーは事故を起こしやすくて危険」というイメージが日本人の間で持たれてしまうことで、外国人に対する偏見が生じる懸念も指摘されています。
こうした極端な意見を持つことを避けたうえで、訪日外国人に対して日本の交通ルールの理解を徹底してもらうなど地道な対策が求められるのでしょう。