1. >
  2. >
  3. 沖縄県でレンタカーが足りない原因とは

沖縄県でレンタカーが足りない原因とは

レンタカー不足が問題になっている沖縄県

国内でも屈指の観光名所として人気の高い沖縄県では、レンタカーの不足が表面化しています。
もともとこの問題は指摘されていたのですが、コロナ禍からの観光業の回復にともない、改めて不足の状況が露呈している状況です。

この点に関しては、沖縄県内のレンタカー業界について調査をした「レンタカー充足率」というデータがあります。
どれだけレンタカーのサービスが需要に応えられているかを示す指標なのですが、2023年の7月のデータで約70%、その後秋以降に上昇傾向が見られるものの、2024年の春先には再び低下し、80%程度になると推測されています。
簡単に言えば、沖縄県で10人レンタカーを借りたいと思っている人のうち借りられるのは7~8人程度ということになるわけです。

一方、県内のレンタカー事業者数はここ数年つねに増加傾向を見せています。
つまり、レンタカーの需要を満たそうという動きはあるにもかかわらず不足の状況を改善できていない実情があるわけです。

沖縄県でレンタカーが不足している原因とは?

原因としては大きく2つで、レンタカー業界の人手不足と観光需要の増加が挙げられます。
事業者数が増えている背景には当然レンタカーの利用者が増えている需要の増加があるわけですが、需要増に対して事業者数とレンタカーの台数が追いついていない状況なのです。

人手不足の問題では、洗車が間に合わないケースが増えていると言われています。
前の人が利用したレンタカーは洗車し、きちんと快適に使用できる状態にしたうえで次の利用者にわたすことになるわけですが、その洗車を担当するスタッフが不足しているためにレンタカーの回転率が落ちてしまっているのです。
レンタカーの需要そのものに対して、レンタカーの台数そのものが十分に確保できていないうえに人手不足の影響でそのレンタカーをうまく回すことができない、この2つの原因が重なることによってレンタカー不足が慢性化してしまっている状態なのです。

県内でのカーシェアの利用が伸びている

こうした事情もあり、沖縄県ではカーシェアリングの利用の増加が見られています。
2023年7~9月のデータでは、同年6月と比較して沖縄県内でカーシェアリング用の車両台数が26.6%の伸びを見せています。
これは明らかにレンタカー不足が原因となっており、レンタカー不足が観光客だけでなく地元の人たちにも影響を及ぼしている様子をうかがうことができます。

沖縄観光ではやはり車があったほうが圧倒的に便利で、それだけにいざ沖縄に到着して観光を楽しもう!となったときにレンタカーが確保できないのでは、旅行の計画が大きく崩れてしまう可能性も出てきます。
カーシェアリングの普及も含めて、今後この問題がどう解消されていくのか注目したいところです。